概要
仮歌のタイミングEditをしている際にどう頑張ってもノリが上手く作れなれい時があります。まだまだ修行が足りないなぁとも思いつつそれにしても上手くできない…
そんな時、もしかしたらInstのトラックがズレているだけかもしれません。
どういうことかと言うと、
mp3.データをセッションにインポートすると頭出しされていても波形がズレることがあります。
アレンジャー様から送られてきたデータはmp3.で送られてくることが多々ありますし、wav→mp3.→wav.とか変換されているかも分かりません。
今日はこのmp3.インポート時のズレについて自分の勉強のためにも説明していきたいと思います。
実験
Protoolsを使って実際にどれくらいズレるのか見ていきたいと思います。
<環境>
サンプリングレート:96k
ビットデプス:32ビット浮動小数点数
<実験内容>
- インストゥルメントトラックの音源をグリッドモードで4分音符で並べる。
- コミットする
- 頭出しされた状態でmp3にバウンスする。(ビットレート:256)
- mp3.をセッションインポート
- Tab to Transientを使ってズレの間隔を測る
結果
mp3.音源は96/32のセッションでは2676サンプル「後ろに」シフトしていました。
時間に換算すると27msec。
(1秒÷96000サンプリングレート×2676サンプル=約0.027で計算しました。ブログ主かなり頭悪いので計算方法間違えてたら教えて下さい…!)
ちなみに48/24のセッションでは1340サンプル後ろにずれていました。時間に換算すれば遅延時間は 96と同じです。(ここで初めから時間で測れば良かったことに気づくw)
問題点
この状態のままクリックやグリッド に合わせてEditを行ってしまうと、Editされたトラックが走ってしまいます。(グリッドに頼るなと言われたらその通りなのですが汗)
また、このInstにVoDBする際に演者がクリックに合わせて歌うと同じく前のめりなノリに歌ってしまうことになるかもしれません。演者とディレクターさんを困らせてしまうことになるかも、、
解決方法?
リズムが目立つ箇所をTab to Transientで波形の頭にカーソルを当ててグリッドをズラすくらいしか思いつかないのですが、他に何か方法あるのでしょうか。
この方法だと生演奏された音源には適用できませんし、打ち込みの音源だとしてもランダマイズされたものだとTransientによっては返ってズレを大きくしてしまうかもしれません。
ただ、他の条件下のデータも見てみたのですがそれもやはり21msec後ろにズレていました。そうなると約20〜30msec後ろにズレた波形がある際は疑った方が良いのかもしれません。
一番良いのは自分のリズム感をエンジニア的な視点で磨きまくり、耳で分かるようになることですよね。「気持ち悪ければズラす、そうでなければそのまま。」っていう風に自信を持って判断できるエンジニアになりたいです。